かけぬける青空は、きっと君とつながっている
 
揺れの最中、1階では、食器類が床に落ち、次々と割れる音がひっきりなしに続く。

玄関の靴箱の上で飼っていた熱帯魚の水槽も、その食器類が割れる音に混じって盛大に落ちた音が聞こえ、この揺れで電気も水道もきっと止まってしまっただろうし、どっちみち助けられないだろう……と、そう思うしかなかった。


やがて、揺れが弱くなりはじめ、なんとか壁づたいになら動けるようになってくると、床に散乱している本類をかき分けながら部屋を出て、1階の様子を確認しようと、階段を下りる。

揺れが弱くなってきたとはいえ、少しの間隔をあけて、また強く揺れはじめたりし、慣れているはずの階段も、なかなか下りられない。

それでも、やっとの思いで階段を下りきり、壁づたいにリビングを目指していくと、リビングのドアは、ただプラプラと所在なく揺れているだけで、なんの役にも立ってはいなかった。


「なんだ、これ……」


そして、リビングに入り、まず目にした光景に対しての言葉は、この一言に尽きた。

2階で聞いていた音の通り、いや、それ以上に無惨な有り様となっているリビングは、テレビがテレビ台ごと倒れ、その上に観葉植物が折り重なり、カーテンは中途半端に開いている。
 
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