かけぬける青空は、きっと君とつながっている
結局、その答えは、あるようでないものなのかもしれないし、深く考えれば考えるだけ、答えは見つからないものなのかもしれない。
それでも、どうしてだろうか……“生きなければならない”と、俺は、そう思わされたのだ。
こんな街を見るくらいなら、いっそ死んでしまえればよかった、と思う一方で、どうしても、そう思わされる……矛盾しているかもしれないけれど、これが今の俺の正直な気持ちだった。
その後、両親からのメールが届く。
『無事でよかった。こっちは大丈夫だから心配しなくていい』という内容のメールに、無事だとは思っていたものの、どうしようもなく涙が出てきて、携帯をきつく握りしめながら、空に向かって大きく「はあ……」と息をはいた。
仲間たちからは、まだ連絡は入らない。
けれど、きっと無事でいる、みんな生きて会える、あいつらは約束を破ったりしない、そう信じることに決め、次にメールを問い合わせるまでの間、しばし携帯の電源を切った。
その間にも、夜はさらに明け、朝日が雲の隙間から顔を出し、街を徐々に照らしはじめる。
一夜で様変わりしてしまった、ふるさとを……。
3月12日、今日がはじまる。