かけぬける青空は、きっと君とつながっている
「ちくしょー、ちくしょー……」
何に対しての“ちくしょー”なのか、言っている俺も、本当のところは定かではない。
けれど、生きているのがこんなに辛いと思ったのは今をおいてないだろう、そのことだけは、はっきりとしていて、とてもやるせない。
集会所に戻ったのは、夜7時過ぎだった。
ちょうど夕飯時で、集会所の近所の人や支援物資で頂いたお米で握った温かいおにぎりや、味噌汁、漬け物や煮物など、地域の女性たちが率先して作ってくれたものが振る舞われている。
震災から何日かして、どうにかこうにか、こちらに戻ってこられた両親も、それを頂いているようで、2人のそばまで行くと、一緒に食べよう、と俺のぶんの食事をよこしてくれた。
こういう、食事らしい食事も摂れないでいる人たちのことを思うと、本当に申し訳ない気持ちで胸がいっぱいになり、こんなにたくさんは食べられそうにない、と思ってしまう。
けれど、昼ご飯を食べてから飲まず食わずで歩き回っていたため、自分で思っていたより、かなり腹が減っていたらしい俺は、一口おにぎりに口をつけると、とたんに、タガが外れたように、それをあっという間に平らげてしまう。