かけぬける青空は、きっと君とつながっている
けれど間宮さんは、あたしが時間を持て余していることを散々からかい、自分だって似たような感じのくせに、棚に上げて言う。
まったく……口が悪いこと、この上ない。
「……屁理屈」
「あ?」
「なんでも!でも、まあ、そうですよね」
「だろ」
けれど、妙に説得力があるせいか、素直に納得できてしまうのはどうしてだろうか。
あんまり認めたくはないのだけれど、単にあたしの頭が単純にできている、ってこと……?
「じゃあ、つき合え」
そうして、どことなくモヤモヤした気分でいると、机の上に置いていた眼鏡をかけた間宮さんが眼光鋭くあたしを見下ろした。
眼鏡をかけると、間宮さんは相変わらず、バックパッカーより図書館や白衣が似合うインテリに変わり、眼力も数倍増すような気がする。
普段はコンタクトを愛用しているらしいことは、ここ数日、部屋の掃除をさせてもらるようになってから知ったことだ。
「えー、またですか?」
「うっさい。どうせ暇なんだから、宿泊客の要望に応えろよ。それに、自分にできることなら精一杯対応するんじゃなかったのか」
「そうでした……」
「じゃあ、そういうことで」
「……はーい」