かけぬける青空は、きっと君とつながっている
夏の終わりと、進む道
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その後、あたしたち3人は、場所を高台にある展望台に移し、そこから海を眺めていた。
今日も相変わらず、晩夏だというのに暑い。
坂道を上っているうちに、みるみる吹き出てくる汗を何度となく拭い、ある物を持って、こうしてここまで上ってきたのだった。
「なあ、菜月、こんな感じだったの?」
「うーん……うん。こんな感じだった」
しばらく海を眺めていたのだけれど「……そろそろやるか」というハルの一言で、あたしたちは一斉に動き出し、代わる代わる持って歩いた、大きな袋に入った“ある物”を並べていった。
終わると、できるだけ忠実に再現しようとしているハルに確認をされ、あたしは記憶を辿って思い出し、香ちゃんが「ふふ、楽しそう」と頬を緩ませる姿を横目に、そう答える。
「じゃあ、やりますか!」
「そうだね」
輪の中に入っているハルが、1つ1つにライターで火をつけていき、最後のひとつに火がついたのを確認すると、輪の中からさっと抜けた。
シュシュシュと小気味いい音を立てながら導火線が短くなっていき、すぐに本体から色とりどりの綺麗な火花が吹き出しはじめる。