かけぬける青空は、きっと君とつながっている
 
普段はここまで強いことを言う子ではなく、どちらかというと、大人しめで、ふわふわした雰囲気の子なんですが、その親友が一生懸命に言葉を選んで、寂しい気持ちを我慢して、私のために、と背中を押してくれました。


私は今、高校1年生です。

部活は辛いことも悔しいこともたくさんあって、逃げ出したいと思うときも、正直なところ、1度や2度じゃありません。

でも、その親友の言葉があるから、私は今日も走れています。    つぐみ

ーーーーーーー


「……そっかぁ」


メールを読み終えると、頭の中に自然とつぐみちゃんが走っている姿が浮かんでくる。

……うん、きっと大丈夫。

必ず大会で会える。

あたしもそう信じようと思う。


そんな感じで1通1通にじっくり目を通していると、時間が過ぎるのは恐ろしくあっという間で、少し休憩を取ろうと思って携帯に目を落とせば、すっかり日付が変わっていた。

あたしは慌てて食器を洗い、荷物を持って自分の部屋に引き上げていく。

明日は……というか、もう今日は、塩田さんと朝から漁協の取材に行くことになっている。

ちゃんと寝ておかなきゃ。
 
< 384 / 423 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop