かけぬける青空は、きっと君とつながっている
けれど、溢れはじめた涙でぼやけていく、あたしの視界に映る間宮さんの困ったような笑顔を見ていると、それらの思いは胸の中を駆け巡るだけで、何一つとして言葉が出てこない。
胸が苦しくて、痛い……。
嬉しくて嬉しくて、でも切なくて……もう、どうにかなってしまいそうなくらいだ。
そうして、人目もはばからず、息もできないくらいに激しく泣きじゃくっていると、とうとう困った顔になった間宮さんが一歩近づき、Tシャツの裾であたしの目元を強引にこすった。
「今日からまた、泊まりたいんだけど、いつものあの部屋、しっかり空いてるだろうな」
「は、はいぃ〜……」
「ぶ。なんだその言い方は。しかも、どんだけ塗りたくってるか知らないけど、目もパンダみたいだし、相変わらず可愛くないな」
「う、うるさいですよ……っ!」
間宮さんこそ相変わらずだ。
口は悪いし、偉そうだし、来るなら来るで、前もって手紙の一つでもよこしてくれたらいいのに、いい加減、秘密主義にもほどがある。
それに、もし部屋が空いていなかったらどうするつもりだったのだろう、悪いけれど、最近はわりと流行っているのよ汐凪は。