かけぬける青空は、きっと君とつながっている
 
こうして、あの夏のデジャヴのように、間宮さんとまた会うことができて嬉しくて泣いているのか、それとも、再会して早々、可愛くないとけなされて怒って泣いているのか。

……きっと、そのどちらもなのだろうけれど、それにしたって、もう何が何だか分からない。


「あれから全国いろいろ歩いたけど、やっぱここしかないんだよ。お前の声が聞ける場所」


けれど、急に真剣な顔になった間宮さんが、ひどく真っすぐにあたしの目を見てそう言うものだから、びっくりして涙が引っ込んでしまう。

とっさのことで、どう反応したらいいか分からず、目をパチパチさせていると、さらに一段、表情を引き締めた間宮さんが言う。


「……お前じゃないとダメだ。お前の声じゃないと、正直、今もまだ夜はろくに眠れない」

「間宮さん……」


「まあ、それでも、今ではずいぶんマシにはなってるんだけどな」と、苦笑いをする間宮さんに、あたしは、それ以降の言葉に詰まる。

そう簡単には癒えない、深く深く、悲しい傷を間宮さんは背負っていて、2年前のあたしは、ただそれに寄り添うことしかできなかった。


……ううん。

本当の“あの日”を知らないあたしなんかが、そんな大それたことを思ってはいけない。
 
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