かけぬける青空は、きっと君とつながっている
 
嘘だ、信じられない……まさか、塩田さんの言っていたことが当たっていただなんて……。

狐につままれたような気持ち、というのは、まさにこのことかもしれない、と思うあたしだ。


「順を追って説明しますと、坂の途中で会ったとき、ちょうど、そのメールのことを思い出して局に引き返すところだったんです」


それでもなんとか気を持ち直し、言う。


「ふーん。それで?」

「あ、はい。昨日の夜に変わったメールが届いたことは、今朝、上司の塩田さんという方から聞いて知ってはいたんですけど、その……」


何かと忙しくて、すっかり忘れてしまって。

と、口ごもる。

忙しさを理由にしてはいけないけれど、まだまだ目の前の仕事だけで精一杯のあたしには、メールを確認する余裕がなかったのだ。


「ま、それもありだろうとは思ってたから、見てないなら、それで全然構わないんだけどな」

「ごめんなさい……。来ると分かっていれば、ハルや香ちゃんも呼んで、ごちそうもたくさん用意して、盛大にお出迎えできたんですけど」


2人とも、ううん……おばあちゃんも、お母さんも、間宮さんと深く関わりを持った人はみな、彼にすごく会いたがっているのだ。
 
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