かけぬける青空は、きっと君とつながっている
思いがけないところでばったり会ってしまったけれど、そっか、そうだよね……。
これ以上、時間を持て余しているあたしにつき合わせることも、せっかくの香ちゃんとの時間も、邪魔するわけにはいかない。
ハルと、その後ろでぺこりと頭を下げる香ちゃんに手を振り、売店で買った飲み物を持って図書館へ向かう2人の姿を見送った。
「友だち宣言、しちゃったよ……」
また1人に戻ると、気が抜けたのか、とたんにに泣きたい気持ちになって、小さくつぶやきながらテーブルに突っ伏した。
ハルのことをまだ想っているのは、胸の痛みからも嘘ではないらしい。
けれど、ああもお似合いの2人を目の当たりにした今では、あたしの出る幕なんて初めからなくて、いよいよ本当に諦めなければならないのだと痛感させられたのも、嘘ではなかった。
香ちゃんは同性のあたしから見てもすごく可愛いし、ハルもそんな香ちゃんをとても大切に思っているのが雰囲気に出ている。
ただ。
「仲良くやろう、かぁ……」
それって、ハルはあたしのことを、友だちとか幼なじみにしか思っていない証拠だよね……。
その言葉が、あたしには何より重かった。