かけぬける青空は、きっと君とつながっている

花火大会と、りんご飴

 
そうして、3日後。

今日は朝からかソワソワしてずっと落ち着かなくて、民宿の仕事に手を抜くことはもちろんしなかったけれど、手元が少しおろそかになってしまって、必然的に時間がかかる。


「おいおい。たかが花火大会だろ。そんなにはしゃいでガキか、お前は」


間宮さんにも、当たり前だけれど呆れられてしまって、いよいよあたしは“少しズレてる女子高生”からガキに格下げされてしまった。

けれど、それもまた仕方がない、と割り切ることにしようと思う。

だって……。


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「わぁー!見てくださいよ、間宮さん!花火、すっごく綺麗ですね〜!」

「あー、見てる見てる。……それよりお前は少しくらい足元を気にしたらどうなんだ。すっ転んでも助けないからな、俺は」

「ふふっ、平気ですよっ」


足元なんて気にしていられないくらい、目の前の空には綺麗な花火がたくさん咲いている。

年に1度の花火大会。

気持ちが高ぶるのはしょうがない。


開始時刻より少し遅れて河川敷に着いた間宮さんとあたしは、ハルと香ちゃんを探しつつ、花火を見つつ、といった感じで、見物客をかき分けながら足場の悪い砂利道を歩いていた。
 
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