かけぬける青空は、きっと君とつながっている
「ねえ間宮さんっ!」
「見てる見てるー」
「……まだ何も言っていません」
「お。失礼」
間宮さんは適当に相づちを打っていただけだったらしく、少しムッとなって隣を見上げると、ふいーっと目を逸らされてしまって。
あたしはとたんに恥ずかしくなるやら、相手にしてもらえていなかったと分かって、やっぱり少しムッとなるやら……。
自分でもよく分からないけれど、もやもやとした、なんだか複雑な気持ちになった。
「あれ、ハルと香ちゃんは……?」
「そういや、いないな」
「どどっ、どうしよう!!」
さらには一緒に歩いているはずのハルと香ちゃんがいつの間にか見当たらなくなっていて、会って早々にはぐれてしまう始末……。
おそらく、あたしがフラフラ歩いていたせいで2人とはぐれてしまったのだろうけれど。
この人混みの中では、たとえ連絡はついても、再会するのはなかなか難しいかもしれない。
「……どうしましょう」
「まあ、携帯を鳴らし続けるか、諦めて俺たちだけでブラブラするか、どっちかだろうな」
「そうですか……」
「あとは、メールで適当に謝っておくのも手だろうな。気を回してくれたんだって逆に感謝されるかもしんないし。お前次第だ」