かけぬける青空は、きっと君とつながっている
変に揚げ足を取ったり、曖昧に聞いたりしたらいけない気がして、ストレートに言葉にする。
前から気になっていたのは事実だし、あたしに話して間宮さんの気持ちが少しでも楽になるなら、それに越したことはないと思う。
そうして、花火が幾重にも重なって空に花を咲かせる様子をぼんやり眺めながら、あたしは間宮さんの言葉を待った。
「あれはな、儀式みたいなもん」
「儀式、ですか?」
「そう。俺は今はここにいるぞ、っていう位置表示つーか、現在位置を教えてやってんの」
「……誰に、とか聞いても?」
「俺の仲間」
仲間……。
どういうことだろう。
間宮さんには仲間がいて、それぞれに旅をしていて、新しい土地に着いたら花火を上げて合図を送り合う、そういうことだろうか。
意味を解釈しかねて、うーんと考え込んでいると、また間宮さんが口を開く。
「仲間っていうのは、高校のときの同級生。すげー仲が良くてさ。俺を入れて7人。遠くにいすぎて、もう会えないけど」
「皆さん、遠方に就職したり進学したりで、なかなか集まる機会がないってことですか?」
「いや、そういうことじゃない」
「……」
……。どういうこと?
また難題だ。