かけぬける青空は、きっと君とつながっている
 
お母さんはあからさまに不機嫌なため息をついておばあちゃんを睨んていたけれど、それ以上は何も言わず、民宿を出ていく間宮さんとあたしをただ見ていただけだった。


「……すみませんでした、間宮さんにもつき合わせてしまって。本当はイカ、ちゃんと仕入れてあるんですけどね」


外は西日が眩しい。

その眩しさに目を細め、とりあえず魚勝さんまでの道のりを歩き出しながら、追い出される形になってしまった間宮さんに一通り謝る。

けれど間宮さんは黙々と坂道を下るだけで、これといって反応はない。


「お母さんとおばあちゃん、あんまり仲がよくないみたいなんです。昔何があったのかは分からないんですけど、居心地、よくなかったですよね。……本当にごめんなさい」


何かしゃべり続けなければ、なんていう妙な使命感に駆られて、あたしは話し続ける。

けれど、それにも間宮さんの反応はなくて、いったん言葉を詰まらせてしまうと、それ以上話し続けることができなかった。


魚勝さんの店構えが見えてきてもそれは同じ。

もう仕入れてあるイカをまた買うわけにもいかず、魚勝さんだけがどんどん近づいてくる。

すると。
 
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