俺様編集者に翻弄されています!
「美岬君、あらまだここにいらっしゃったの? んもう」


(み、みみみ美岬君……!?)


 その声に嫌な予感を感じていると、案の定、エミリーが不満げに鼻を鳴らして氷室の腕に絡みついた。


「すみません、その……下の名前で呼ぶのやめてもらえませんか?」


「あらぁ、いいじゃないの! そんなことより、紹介して差し上げたい方がいるの」


 エミリーは悠里の存在に気づかないまま、氷室の腕を引こうとしたその時、ようやく悠里に目を向けて目を細めた。


「あら、ユーリ先生もいらっしゃったのね。どうぞごゆっくりしてらしてね」


「は、はぁ……じゃあ私はこれで」


 悠里は苦笑いをしてその場を立ち去ろうとした。


 すると―――。
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