俺様編集者に翻弄されています!
「あ……わ、私」


「大丈夫? 僕がついて行ってあげるよ」


「い、いいです……大丈夫です」

 悠里はその状況にさっと酔が醒め、慌てて宮森から離れようとした。


「そんなふらついた足元で大丈夫なわけないでしょ? 今日、僕このホテルに部屋とってあるからよかったら休んでいく?」


 宮森の瞳の奥を見ると、キラリと何かが光って見えた。そして悠里の頭の中で、警鐘が鳴り響く。


(そ、それって……!? お持ち帰りってやつ!?)

「きゃ―――」 


 混沌とした頭でぼんやりそんなことを思ったその時、宮森とは別の力で勢いよく腕を引かれた。
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