俺様編集者に翻弄されています!
「美岬、さっきからぼーっとして、なんかおかしいわよ? 仕事うまくいってないとか?」


 今夜は平日の夜ということもあって、店内は静かだった。


 ナオママも普段は忙しく店内を走り回っているが、今は氷室と奥のテーブル席でチェスを興じながら酒を一緒に酌み交わしていた。



「別に、仕事はいつも順調」


「じゃあ、どうしてため息ばっかりついてるのよ」


 無意識にため息ばかりついていたことをナオママに指摘されると、氷室はもう一度大きなため息をついた。


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