俺様編集者に翻弄されています!

Chapter2

 青い海、白い雲、悠里はキラキラと輝くオーシャンビューを一望しながらいつものテラス席で本を読みながらウトウトしていた。

 α波が脳から出はじめ、波の音が耳に心地よい。


<悠里様、いくらお天気が良いといっても、海風を甘く見てはいけませんよ?>


<あ、あなたはいつぞやのイケメン執事様!? もしやこれは先日の夢の続き……?>


<可愛い寝顔でいらっしゃいますね、本当に……あなたはいけない人だ>


<い、いけない人だなんて……ふふ、なんだかふわふわして気持ちがいい……>


<悠里様……よだれが垂れておりますよ、私が拭って差し上げましょう>


<え? よだれ? 拭う? そ、そんな……恥ずかしい!>


<そろそろ起きてください、日が沈みますよ? 悠里様? いい加減にしないと、私も怒りますよ?>


<う、うん……もう少しだけ……だって昨日全然眠れなかったし……>



「眠れなかったのは誰の責任だ? 俺のせいじゃねぇだろ?」



<へ……? 執事様の口調が―――>
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