俺様編集者に翻弄されています!
「そうだけど? ったく、人の名前をでかでかとぶら下げて、こっちまで恥ずかしいだろ」

(そうだ……私、氷室さんて人を迎えに空港に来て……それから―――) 

 悠里の脳がようやく稼働し始めて、現状を把握しだす。どうやら、氷室を待っている間に寝てしまったらしい。

 そして、ほんわか夢想を堪能している間に氷室の飛行機が到着して、意図しない人探しをさせてしまったようだ。


 氷室は腕を組みながら品定めをするように悠里を見据えている。

(と、とりあえず! まずは自己紹介から……)
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