俺様編集者に翻弄されています!
「どう? 次回連載の新作、私は結構気に入っているのだけれど?」
書籍化に調子づいたエミリーは早々に次回連載の原稿をすでにあげていた。けれど、氷室はエミリーの前回の作品と今回の原稿に明らかな違和感を抱いていた。
「つかぬことをお伺いしますが……ずいぶん文章の書き方や作風が変わりましたね? 俺の気のせいでしょうか」
氷室は原稿に落としていた目線を鋭くエミリーに向けた。エミリーはそんな氷室の鋭い視線をものともせず、涼しい顔でティーカップの絵柄を眺めていた。
「そうかしら? 前回のはちょっとビターな感じがしたのよ、だから今回は少し大人っぽくいこうかと思っただけよ」
そう言って、エミリーは上品に紅茶を飲んだ。
「それより、美岬君、ユーリ先生の担当外れたんですって?」
「……それがなにか」
いやらしいエミリーの口元が小さく笑っている。
氷室は表情を崩さず聞き返した。
書籍化に調子づいたエミリーは早々に次回連載の原稿をすでにあげていた。けれど、氷室はエミリーの前回の作品と今回の原稿に明らかな違和感を抱いていた。
「つかぬことをお伺いしますが……ずいぶん文章の書き方や作風が変わりましたね? 俺の気のせいでしょうか」
氷室は原稿に落としていた目線を鋭くエミリーに向けた。エミリーはそんな氷室の鋭い視線をものともせず、涼しい顔でティーカップの絵柄を眺めていた。
「そうかしら? 前回のはちょっとビターな感じがしたのよ、だから今回は少し大人っぽくいこうかと思っただけよ」
そう言って、エミリーは上品に紅茶を飲んだ。
「それより、美岬君、ユーリ先生の担当外れたんですって?」
「……それがなにか」
いやらしいエミリーの口元が小さく笑っている。
氷室は表情を崩さず聞き返した。