俺様編集者に翻弄されています!
 昨日、まさか出版社に呼び出されるとは思いもよらず、確かにコンビニのカルビ弁当を食べたのを思い出した。

それを嗅ぎつけられてしまうなんて、恥ずかしすぎて地球の裏側まで穴を掘って埋まりたい気分になった。


「女子力は皆無だな」


「ううぅ……そんなトドメを刺さなくても」


「けど……」


 氷室が悠里のバッグに目を落とすと、小さく目を細めて笑った。


その視線の先には、昨日悠里が氷室からもらったドクロのキーホルダーがこっそりとつけられていた。

絶対にこんなものつけない! と思っていたが、せっかくもらったのだからと考え直して妥協したのだ。


「ふっ……案外可愛いとこもあるんだな」


「だ、だって! その、私に似てるって言われたら……なんか、なんとなく愛着湧いたっていうか……本当は私、こういう趣味ないんですけど、せっかくもらったんだし……」




(わぁぁ! 私なに言ってんだろ……氷室さん呆れた顔して引いてるよぉ)
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