俺様編集者に翻弄されています!
 気がつくと、悠里は首からクロスをかけさせられ髪も後ろに縛られて鏡の前に座らされていた。

(ここって、化粧品売り場だよね? 美容院じゃないよね?)


「とりあえずぅ、お客様のお肌に合ったファンデーションと、アイシャドウを試しにつけてみましょうねぇ」


「は、はい……。よろしくお願いします」

(だ、大丈夫なのかな……とにかく任せるしかない、目を瞑っていよう……これ以上自分の顔を直視していたくない……)

 鏡の中に映った悠里の顔は地味で、華もなかった。

(今更自分の容姿のこと考えたってしょうがないよね……)


 悠里はそう思いながらゆっくり目を閉じた。
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