俺様編集者に翻弄されています!
<悠里様、悠里様の唇のルージュがいつもと違って、なんだか……どきりとしました>

<え? そんな……>


 いつの間にかに悠里の妄想が始まり、いつものイケメン執事が悠里の唇を人差し指でなぞっていた。

 下唇を端から端までなぞられて、甘い微熱を引いていく―――。


<この唇は、まるで熟れた果実のようですね……それに、とてもおいしそうです>


<美味しそうって、食べものじゃないのに……>


<味見してもいいですか? この熟れた果実は、きっと私に食べられたがっている>


<は、はい、どうぞ召し上がってくださ―――>
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