俺様編集者に翻弄されています!
 氷室の宿泊しているホテルは六本木にある。

 新宿から電車を乗り継いで窓に映った自分を改めて見てみた。


(やっぱり変かな……氷室さん、なんて言うかな……)

 外はもう既に暗くなっていて、窓に映った化粧顔が余計に浮かんで見えた。


(やっぱり、自分じゃないみたい。ちょっと濃いかもって思うけど、でもこれが普通なのかな?)


 普段化粧をしない悠里は、化粧の加減がよくわからなかった。けれど、店員が普通だというのだからそうなのだろうと悠里は自分に言い聞かせた。
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