紅 × 蒼


「どうするんだ?」



「蒼に、会いたいです。」



「会って何をする?」



「話しをして、この学園から連れていきたいです。」




これは本心。



ちゃんと戻って来てくれないと困るから。




「おい、聖夜(せいや)。」


「はい。」



話を聞いていたのか何なのか、スーツを綺麗にきこなした男の人が出てきた。



「蒼が、お前さんの妹だとはな。 そいつは聖夜だ。聖夜に蒼の部屋に案内してもらえ。」



理事長なりの、気遣いなのだろうか。



理事長の瞳には戸惑いが混ざっていて、どう考えても私と蒼が会う事を正しいのかそうじゃないのか迷っている。



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