紅 × 蒼


「お前との関係は?」


「・・・双子の片割れです。」


「何故、コイツを探すためにここに来た?」


「貴方は龍華の初代総長。違いますか?」


私の質問はしばらくの沈黙の鍵となり、私達の会話は途切れた。


「よく、分かったな。俺が初代総長だと。」


そして、沈黙を破ったのは理事長だった。




「この子の居場所を教えて下さい。」


そう、私が知りたいのはこれだけ。

龍華などどうでもいい。


「無理だと言ったら?」



「お願いです」


私は静かに頭を下げた。


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