抱いてください…!【甘きゅん短編】
「うそだあああ」
へなへなとしゃがみこんで、顔をうずめた。
そんな私を見た俊也くんは、くす、と笑ってしゃがむと、
不思議に思って顔をあげた私と視線を合わせる。
「抱いて、なんて言う方がよっぽど赤面ものだと思うけれど?」
俊也くんの言葉で、自分の発言を振り返る。
「ひあうううう!」
言葉にならない悲鳴をあげつつ、
再び顔をうずめた。
くすくす、と笑いながら、俊也くんはそっと私の髪を撫でる。
「瑠乃、愛してる。
遠巻きに俺をみてるお前に、いつも目を惹かれてて」