美しく咲き誇る




あー…

何か桜としてやるの悲しくなってきた。
あれだよ、
あれ。

影が薄くて一行に気付いてもらえない人みたいな。
感じ

「ボソっ)お菊さん~…
私なんか悲しくなってきたんですけど」
「ボソっ)結構気付かないものなのね♪
やっぱり普段は男装だからかしら」
「かもですね」
「じゃぁ、バラしちゃおうか♪」

お菊さんはパンパンと二回手を叩く

いや…
注目させないでっ(汗)

「みなはん?
舞はん遅いと遅いと思いまへんか?」
「あー…たしかに」

え、
今気付いた感じ?
ヤバ、
なんかもっと悲しくなってきた

ふいに私はジワリと涙が溢れそうになり涙目になる

「うふふふ…
実は、この方が舞はんなんですえ」

お菊さんは私にニコリと笑ってみせる
それを見ていた皆は大口を開け

「「「えぇぇぇえぇぇ?!」」」

と、なんとも近所迷惑なほど叫んだ

「皆ヒドイ!!!
何で気付いてくれないのっ?!」

声に出すとよりいっそう悲しくなり涙が出る

「「「「(っ//////可愛い!!!!!)」」」」

皆ヒドイし…

たしかにさ?
影薄いよ?

お菊さんの隣にいったらお前何?
みたい感じだけどさ?

気付いてよぉ…





< 110 / 181 >

この作品をシェア

pagetop