美しく咲き誇る



「慣れてるから」

私はススムから目を背けて呟くように言った

「はは、こんなん慣れんなや。
ほら、できたで。安静にせんとあかんで」

「…ぁ、りがと」

腕に巻かれる包帯に目をやる

なんか、完璧なんだけど…

「ほら、もぅ晩飯やで」

短く返事を返して広間へと向かった

入るなりまぁ、昼間と変わらない視線が飛び交う

「桜咲くん!」

「近藤さん、遅れて申し訳ありません」

「いや、そんなことはいい。怪我は?!」

「大丈夫です。そんなに深くもないし、ススムも手当てしてくれたので」

私は裾をめくりその包帯で巻かれた所を見せた

「そぅか…良かった。無理はしないでくれ」

「…はぃ」

そして私は藤堂の隣へと腰を下ろした

「では、皆の衆頂いてくれ!」

「「「いただきます」」」

そして食べ始めた

が、

何故かこぅ…

食欲がわいてこない

「藤堂 さん…」

「(さっきの間は?)何だ?」



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