ミラーズ
「気がついたか京多よ」

「おわっ!どこだここは?」

目の前には砂漠とも荒野とも言えぬ奇妙な景色が広がっていた。それよりも目の前にいる奴にもっと驚いた。

「なんじゃ…そんな顔しおって…儂の名か?儂の名はアルビェル・マリスター…アルビでよいぞ?」

立っていたのは紛れもない幼女だった。たった1つ違ったのは頭から伸びる低身長に不釣り合いな巨大なツノだ。

「鏡の向こうとこちらでは人間には儂らは違う姿に視えるからのぉ…驚いても無理はない」

黒いコートを着た角少女は俺を見下しながらそう言った。
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