放課後のキス、恋の始まり。



「おもしれー顔。」



それは聞き捨てならない、久世くんの言葉。






女の子に向かって、



面白い顔って。



ちょっと失礼過ぎやしませんか。




「……ヒドイ」



背の高い久世くんを、必然的に見上げる背の低い私。



「ははっ、泣くなよ。良いトコ連れてってやっから」






そう言って久世くんは、私の手と彼の手を絡ませた。



いわゆる、“恋人繋ぎ”っていうヤツを恥ずかしげもなく、自然にやってのける。



本当は振り払って逃げたいところだけど、



力では敵わないって分かってるから……




私は彼に従うしかなかった。








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