放課後のキス、恋の始まり。
いらっしゃいませ、という落ち着いた声に迎えられて店内に入る2人。
相変わらず握られた手に、私は緊張を隠せなかった。
お店に入ったのに、何で離してくれないの!!
もう逃げないのに……
恥ずかしすぎる。
「お席、ご案内致しますね」
そう言った可愛らしい店員さんに、窓際の素敵な席へ案内された。
笑顔で去っていく店員さんを横目に席に座ろうとしたけれど、
以前として繋がれた右手。
「あのさ、手……離してくれないと座れないんだけど」
「あ、悪い。」
って、久世くん。
手、繋いでたこと忘れてたんですか。