【短編】ちょっと激しく、もっと甘く。
満足そうな表情の廉は、やっと身体を起こした。
そして、私の手を引っ張って私の身体を起こさせた。
にこにこしながら、私の乱れた髪の毛を直してくれている。
なんでこんなににこにこしてるんだ。
「なんでいきなりこんなことしようと思ったの?」
「ちゅーしたかったけど、優乃が雑誌に夢中で見向きもしなかったから。」
それを聞いたら、可愛いと思う半分、呆れてしまった。
「別に言ってくれればいいのに。」
「だって断られそうな勢いだったから。」
甘えん坊か。
可愛いやつめ。
まあ確かに断ってたと思うけれど。