僕が男になった理由
「何だよ冬麻」
「いいから来てくださいよ〜先輩」
「…わかったよ」
「えいっ」
「わっ!」
腕を引かれた。
そう思った時には教室の隅に座った冬麻の腕の中にいた。
「先輩捕まえた」
「なっ!冬麻何すんだよお前!」
「先輩いつもぎゅってさせてくれないから〜」
「当たり前だろ!離せよ冬麻!」
「…そんなに…俺のこと嫌い…?」
「は?」
「嫌いですか」
「…何だ急に」
「嫌いなら俺はもう琉依先輩には近付きません」
「…冬麻?」
「そしたら俺はもう琉依先輩の側には来ません」
「な…何だよ冬麻」
「僕…本気です」
「ふざけてるのか?」
「ふざけてないです」
「来ないって…」
「もう二度と琉依先輩には会いません」
.