僕が男になった理由
「俺は、琉依先輩となら付き合えなくても構いません」
「冬麻…」
「一緒に居れるならそれで構わないんです」
「でもそれじゃ…」
「だけど…先輩が俺を嫌いなら一緒に居られない」
「何でだよ…」
「琉依先輩を傷付けることになるから」
「…そんな…」
「だから…はっきり言ってください」
冬麻の腕が微かに震えていた。
すでに僕の世界観の一部になっていた冬麻。
僕の居場所の一部になっていた。
いくら突き放しても。
いくら邪険にしても。
ふふって笑いながら僕の側に居てくれる冬麻が…
いなくなる?
そんなの嫌だ
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