僕が男になった理由



 「何でしょう?お客様」


 「お姉様方の会話聞こえてました」


 「え?」


 「琉依はちゃんとした女の子です!男の子じゃありません!お姉様方の目は節穴ですか!?」


 「も…申し訳ございませんお客様!」


 「琉依は俺の身長に合わせてヒールとスカートを履いて来てくれてるんですよ!だけど照れ屋だからストレートに言わないだけでツンデレなんで「冬麻!」」


 「琉依?」


 「…一旦落ち着きなさい冬麻…そして店員のお姉さん達に謝罪なさい」


 「でも〜」


 「お姉さん達すいません冬麻が迷惑かけました」


 「ぃ…ぃぇ…」


 「ほら冬麻」


 「…ご…ごめんなさい」


 「冬麻、食べ終わってるだろ?行くぞ?」


 「え?あ!うん!」



 冬麻の反論は正直な話嬉しかった。



 でも恥ずかしかった。



 そして、ピンヒールを履いてきて良かったと思った。










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