僕が男になった理由



 「琉依は…思い出したい?」


 「は?」


 「翼さん、思い出したいの?」


 「何で急にそんな話すんだよ冬麻」


 「いいから」


 「思い出さなきゃいけないと思ってる」


 「思い出さなきゃ…かぁ…」


 「当たり前だろ」


 「そっかそっか~…ね、確か琉依外出許可は出てたよね?」


 「一応夕方に帰れれば大丈夫」


 「琉依、俺とちょっと冒険しよっか」


 「え?あ、あぁ…」


 「出来れば…思い出さない方が琉依の負担にはならないんだけどな」


 「そう言うわけにもいかないだろ」


 「…琉依先輩らしいや」


 「先輩って付けんなっての」


 「はーい」













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