僕が男になった理由



 「ね、琉依」


 「なんだよ」


 「ぎゅってしてい?」


 「はいはい、寒いから特別な」


 「じゃあ〜琉依こっちおいでっ?」


 「これでいいのか?」


 「うんっ!」



 なれてきた冬麻の腕の中は温かく落ち着く



 「温かい」


 「ふふっ…琉依無防備過ぎなんだけど」


 「うっせ」


 「琉依」


 「ん〜?」


 「さっき、財布落ちた時の中身見ちゃった」


 「片付け頼んだから当たり前だろ」


 「レシートいっぱい」


 「買い物したから」


 「あのスーパーの、あの人のレジで?」


 「…で?何が言いたい」


 「あの人が好きなの?」











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