僕が男になった理由
「勘繰り過ぎだ」
「琉依、本当のこと言ってよ」
「…お世話になったってので気にしてんだよ」
「それならこんなにレシートいらないじゃん」
「たまたまだよ」
「琉依…ねえ…俺また一人になるの?」
「ばっか…しねえよ…冬麻を一人にはしない」
「…離れないでよ琉依…俺の側にいてよ」
「…そんなに不安ならこんなのこうする」
「え?琉依?」
細かく引き裂いた複数枚のレシートは僕の手から溢れ落ち紙吹雪に変わった。
「これで安心するか?」
「…ごめん琉依…俺彼氏でもないのに…」
「仮に彼氏がいても僕は冬麻を大事にするさ」
「嬉しい…」
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