僕が男になった理由
小走りになりながら寒い渡り廊下を渡って行く。
雪にもなれなかった霙雨を横目に冬麻が居るであろう体育館に向かう途中だった。
「小堀先輩?」
誰だこの香水臭い女子の集団は…。
「やっぱり!小堀先輩ですよね!会えて嬉しいです!先輩マジにカッコいいんですけど!」
「は?」
「小堀先輩って一年生の間でカッコいい男子先輩って有名なんですよ!」
「…あっそ」
「いつも冬麻くんと一緒にいるって噂〜本当ですか?」
「もしかして先輩ホモなんですか?」
「どうでもいいだろ…さっさと行けよ…五月蝿い」
「ごめんなさい…小堀先輩って怖いんですね」
「もう行こ!冬麻くん見れなくなるの嫌だし!なかなか冬麻くん授業来ないんだから」
「そうだね!先輩すいませんでした!」
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