僕が男になった理由



 「琉依ただいま」


 「おかえり冬麻」


 「琉依ぎゅ〜」



 振り返らないでもわかる冬麻の香りが僕の体を包み込む。



 本当に年下かよ…



 「最近は許可も取らないのな」


 「琉依はおっけーくれるもん」


 「はいはい」


 「琉依さ、明後日暇?」


 「明後日は暇だな」


 「デートしよ?」


 「買い物ならしてあげようじゃないか」


 「やったね!」


 「買い物な」


 「ヒールは履かなくていいからね?」


 「わかりましたよ」


 「…琉依もう帰ろっか…」


 「冬麻テスト全部終わったのな?」


 「終わったよ〜」


 「じゃあ冬麻帰るか」


 「うん!」





 この次の日僕は一人で会いに行った。











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