ただ君に、まっすぐな愛を。~あの日見つけた流れ星~
それからは会話もなく、ただボーッと空を眺めていた。
ふと、意識を取り戻すと、小川と風になびく草。
最近では見れないような自然があった。
「おじさん!ここ!ここで止めてっ!!」
そう言うと、おじさんは車を止めてくれた。
「3千250円。3千円でいいよ。」
ニコッと笑って言うおじさん。
気前がいい。
「ありがとうございます。」
お礼を言いながら、必要最低限のものしか入ってないバックから、財布を取り出した。
「はい、ありがとー。」
おじさんは笑って「バイバイ。」と言ってくれた。
タクシーが見えなくなってから振り返る。