和久井さん、さんじょー



何を言っているんだ、この子は。


「華ちゃーん?おーい、椎月だよ?わかる?応えないとキスしちゃ…」

椎月が全て言い終わる前にみぞおちパンチ食らわした。


「うう…華ちゃん、凶暴…いつものよりパワーアップしてる…」

おめぇが余計な事言うからだよ!
あ、注目あびてる…

「っと、取り乱してすみませんね。静、話続けてくれる?」

「ふぇ?あ、うん!」

ふぇ、だって。
可愛いなあ…。
想の視線がはるかにパワーアップしてるよ…?
痛い痛いあ、痛た…。

「えと、まず!星一くんは女装趣味なの。星一って呼んでるのは、生徒会メンバーぐらいだよ」

「星、一?」

「いや!星一はいや!星羅にして…?」

…いや、普通に可愛いですけど?
読モ出来るよ?
その辺の女、余裕だよ?
杏樹の隣にいてもおかしくない可愛さ。
杏樹が綺麗なら、星羅?さんは可愛い部類だよ。

「ね?華ちゃん!お願いします!」

「わ、かり、ました?」

「うんっ!それでいいの、ありがとう。」

「いえ、大丈夫。星羅…さん」

「星羅でいいから!あ、私は二年なの!書記だよー。よろしく!」

「そうなんだ、じゃあ…星羅、よろしくね」

「ええ♪」



「…あのぉ、盛り上がってるとこ悪いけどぉ、次の人自己紹介いきまーす」

「静!意地悪ぅ!」

「星一くん、うるさいですっ。ほら、かぃくんっ」

静に押された男の人は…不思議な人…?
あ、本持ってる。真面目そう…
綺麗な黒髪…。

「………」

「………」

「かぃくん!喋らないと意味ないよっ!」

「…新美海斗。二年会計。」

「…もっとないの?かぃくんっ趣味とか?」

「…読書?」

「、和久井華です。よろしく。…そうだ、新美って事は二人は双子?偶然?」
「…前者。」
ぺこっとお辞儀してその男は下がって、読書を開始した。
双子なのかあ、似てない気するのに…
…不思議なとこはそっくりだけど。

「えと、次は…最後!しおくん!」

「ああ゛?誰だコイツ。」

「しおん、口。」

「…すいませんねー、カイチョーサン。」

「あ、和久井華です。よろしく」

「ああ、昨日いってた奴か。俺は東雲紫苑。」

東雲紫苑と名乗った彼は、オレンジかかった茶髪で、耳にはピアスいっぱーいっ。
…ほとんど耳ピアスだ。

「しおくん、つっかかっちゃダメだよ?」

「ああん?うるせぇよ、チビ。」

…性格に異常あり、ね。
まあ、静ちっこいけど…想に負けてる…。
私と同じくらいの高さ。
想は私より少し高い。

…想が勝ち誇った顔してる。
…幼稚。


こんな感じでなんやかんやで終わった、入学式。

ほとんど、頭にはいってない…
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