和久井さん、さんじょー




彼の肩に触れようとすると…


「っ、」

パシッと手を払われた


「、ごめんなさぃ…」

ビックリして声が裏返った。


「いや、…僕もごめん。じゃぁまた、教室で」



「…うん」


そう言って梶くんは旧教室を出ていってしまった。



…私は何か気に触ることでもいったかなあ。


…というか、容量overって…。
彼は時々聞きなれない言葉を発する。
…なんか科学者みたいに


「はぁ…」


誰もいない旧教室で私は覆いかぶさるように何か、形容しがたい何かに。罪悪感でも孤独感でもない何かに襲われた。

< 41 / 67 >

この作品をシェア

pagetop