和久井さん、さんじょー
彼の肩に触れようとすると…
「っ、」
パシッと手を払われた
「、ごめんなさぃ…」
ビックリして声が裏返った。
「いや、…僕もごめん。じゃぁまた、教室で」
「…うん」
そう言って梶くんは旧教室を出ていってしまった。
…私は何か気に触ることでもいったかなあ。
…というか、容量overって…。
彼は時々聞きなれない言葉を発する。
…なんか科学者みたいに
「はぁ…」
誰もいない旧教室で私は覆いかぶさるように何か、形容しがたい何かに。罪悪感でも孤独感でもない何かに襲われた。