和久井さん、さんじょー
「あ、可愛い子発見っ!」
へっ?またまた抱きしめられた。
「こらこら、椎月まで。」
「はいはーい。んでこのこ誰?」
「あ、えと。話すと長くなるから簡潔にします。私、事故で両親亡くなって煌さん家に住むことになりました。」
「「おおー、可愛い子でよかった」」
バコッと煌さんが二人を叩いたのは言うまでもない。
「家事全般やりますんで、なんなりとお申しつけ下さい。」
「よろしくねー華ちゃん♪」
と煌さん
「いやいや、名前聞いてない…っていっても僕らもかあ。えと、南里想李だよー。中2だよ。よろしく♪」
「あ、俺は南里椎月。高1。よろしくー」
「あ、えと私は和久井華です。中2です。あ、えと想李くん?と同じかな?」
「華ちゃんっ想って呼んでねー。皆からそう呼ばれてるから♪」
「華ちゃん、華ちゃん、俺はダーリンでいい…」
バコッ 煌さんパンチ、椎月さんにクリーンヒット。
「…嘘です。ふつーに椎月でよろしくー」
あはは…
椎月さんは、金髪でちょいチャラ男っぽい。涙ぼくろがあって、全体的にフェロモンだしまくり。
「…浬は?」
「んー?買い物じゃない?」
「?浬さん?」
「…ああ、次男だよー」
と想くんが教えてくれた
ガチャとドアの開く音がした。
ドアの前には、黒髪で美形の男の子が立っていた。
「「「「「………」」」」」
全員無言。
「あ、えと…」
「お前誰?」
…ん?初対面でその態度!?
「ごめんねー華ちゃん。浬人見知りだから。」
「あ、和久井華です。色々とあって今日からここに住まわせてもらいます。」
「…あそ。想、飯つくっぞ」
「あ、私やりますっ!家事全般私がやるんでっ」
「…あそ。」
そういって浬さんは二階へ上がっていった。
「ごめんねー浬は不思議ちゃんで。」
「不思議ちゃんじゃないっっ!」
…上に聞こえてたみたい
どんだけジゴクミミ…。
「ええと、南里浬。中3。無口。以上」
想くんが紹介してくれた。