【完】ヒミツの恋を君と。
晴は自分の言った事に“しまった”みたいな顔をしてて。
「悩みってなに?」
「…なんでもねぇよ。例えばの話だよ。早く着替えろ。トウヤさん呼んで来るから」
そう言ってから、自分の隣のロッカーを指差して「ここお前のロッカー」って教えてくれた。
「う、うん。ありがとう…」
『例えばの話』?そんな感じには聞こえなかったけど、こんな風に話を切られるとこれ以上は突っ込んじゃダメな気がして、あたしは言葉を飲み込んだ。
晴はロッカーの前にあるテーブルに置いていた私物を片付け始めた。
最後に、無造作に置かれてた携帯を、スクールバッグに入れようとしてたところで、メルアドを聞きたかったことを思い出す。
「あ!は、晴!」
「ん?」
「い、いや、ううん…なんでもない、そ、そうだ、今から5分で着替えるから、トウヤさんにそう言っておいて」
あたしの不自然な会話に、晴は不思議そうに首を傾げた後、「分かった」と言って、この部屋を出て行った。
急いでカフェの制服に着替える。
着替えながら、晴のことを考えていた。
さっき、メルアドが聞けなかったのは、急に怖くなったから。
あたし、なんとなく勘付いている。
晴は多分、秘密をたくさん抱えてる。
そしてその秘密の裏には、秘密を持たないといけない事情が、何かあるんだと思う。
「悩みってなに?」
「…なんでもねぇよ。例えばの話だよ。早く着替えろ。トウヤさん呼んで来るから」
そう言ってから、自分の隣のロッカーを指差して「ここお前のロッカー」って教えてくれた。
「う、うん。ありがとう…」
『例えばの話』?そんな感じには聞こえなかったけど、こんな風に話を切られるとこれ以上は突っ込んじゃダメな気がして、あたしは言葉を飲み込んだ。
晴はロッカーの前にあるテーブルに置いていた私物を片付け始めた。
最後に、無造作に置かれてた携帯を、スクールバッグに入れようとしてたところで、メルアドを聞きたかったことを思い出す。
「あ!は、晴!」
「ん?」
「い、いや、ううん…なんでもない、そ、そうだ、今から5分で着替えるから、トウヤさんにそう言っておいて」
あたしの不自然な会話に、晴は不思議そうに首を傾げた後、「分かった」と言って、この部屋を出て行った。
急いでカフェの制服に着替える。
着替えながら、晴のことを考えていた。
さっき、メルアドが聞けなかったのは、急に怖くなったから。
あたし、なんとなく勘付いている。
晴は多分、秘密をたくさん抱えてる。
そしてその秘密の裏には、秘密を持たないといけない事情が、何かあるんだと思う。