【完】ヒミツの恋を君と。

子どもの頃からずっと二次元と仲良くしてきたあたしだから、人に自分の気持ちを伝えるのは苦手で…。


でも今、目の前の晴に言葉にして伝えないといけないって思った。





「確かに最初は、他の誰かを『はる』って呼べば、あたしの中で飽和状態になってた『春』が薄れてくれるかなって思った」


「……」


「…でも、今は違う。『春』と『晴』は全然違うし、あの日、“河野晴”に出会えなかったら、こんなに毎日楽しくないよ」


「……」


「晴がいるから今、毎日が楽しいもん。晴に出会えたことをあたしは感謝してる」






晴がびっくりした様に目を見開く。


それが晴のどんな感情を示しているのか、人間関係スキルの低いあたしには分からない。