【完】ヒミツの恋を君と。
「……え…5時!?え?朝!?」





当然…朝の5時で。


あまりの衝撃に、晴の寝顔を見つめたままフリーズすること数秒。


その後、ハッと我に返り、記憶を遡(さかのぼ)る。






…………あたしはあのまま寝ちゃったってこと?






あまりのパニックに自分にツッコミを入れながら、左手で自分の頭をぐるぐるかき混ぜた。





「んっ……」





あたしがうるさかったからか、晴が眉を寄せて少し動いた。


ドキッと跳ねるあたしの心臓。

でも、晴は起きることなく、また寝息を立て始めた。





起きなかった晴にホッとするあたし。

いや、起こさなきゃいけないんだけど、今、この体勢で起きられるのはものすごく気まずい。



晴の腕が、あたしの体を包む様な体勢になってるから……。

晴の手を動かしたら、起きちゃいそうだしな。





視線を横に動かすと、晴の寝顔が間近に見えて。


そういえば、晴って眼鏡かけたまま寝てる。

少しずれてる眼鏡に、フッと笑ってしまった。



そっとその黒縁眼鏡に手を伸ばして、外して、眼鏡をテーブルの上に置いた。


晴の寝顔…キレイ。



今は、オタクバージョンの晴だけど、無防備なその寝顔は、イケメンの晴を隠しきれてない。




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