【完】ヒミツの恋を君と。
Secret 4
その手に触れられるもの
あの日から、油断をすれば何度も何度も思い出してしまう。
『……晴くん、こっち見てよ。慰めて』
男の子でも通用してしまうあたしの声質とは違って、その人の声はとても女の子らしくて可愛かった。
パソコンルームは薄暗かったけど、その彼女の横顔は意外とはっきり見えて。
綺麗な人。
そう思った。
そんな彼女を見る晴。
晴の手が彼女の背中に回る──
そんなシーンを思い出す度、胸が痛みを訴える。
だから、なるべく思い出さない様に、あたしは感情を必死でコントロールしていた。
『……晴くん、こっち見てよ。慰めて』
男の子でも通用してしまうあたしの声質とは違って、その人の声はとても女の子らしくて可愛かった。
パソコンルームは薄暗かったけど、その彼女の横顔は意外とはっきり見えて。
綺麗な人。
そう思った。
そんな彼女を見る晴。
晴の手が彼女の背中に回る──
そんなシーンを思い出す度、胸が痛みを訴える。
だから、なるべく思い出さない様に、あたしは感情を必死でコントロールしていた。