【完】ヒミツの恋を君と。
実は店内がこんな雰囲気になっているのは、ここ数日のあたしの行動のせいだったりする。
でも!今日こそは、心穏やかに無事バイトをやり終えてやるんだから!
「ユミ様、はいあーん」
お皿から、サンドイッチをひとつ取ったあたしは、あーんをしてくれてるお客様・ユミ様の口にそれを入れる。
あたしがニコッと笑うと、ユミ様は頬を少し赤くした。
あたしには理解しがたい、“店長推奨イケメンの給仕”も上手くいって舞い上がりそうになる。
よし!今日のあたしは大丈夫!!
自信を持ったあたしは、今度はユミ様の向かいに座るカスミ様にもあーんを……
「ねぇ、ハルくーんこっち来てぇ~」
隣のテーブルから聞こえてきたその言葉で、あたしの意識は一瞬飛んだ。
「あ、あの……モ、モカくん……?」
「……えっ?はっ!?あ────っ!?も、も、も、申し訳ございませんっ!!」
気付けばあたしは手に持ってたサンドイッチをカスミ様の口ではなく鼻に押し付けていた。
あたしが真っ青になって立ち尽くしていると、晴がおしぼりを持ってきて、卵が付いたカスミ様の鼻を拭いてくれた。
パソコンルームで晴とあの彼女のことを見てから、バイトで失敗ばかりを重ねていたあたし。
こんなんじゃダメ。
しっかりしなきゃ。
ひたすら謝るあたしに、カスミ様が優しく声を掛けてくれる。
「気にしないで、モカくん!ハルくんにあんな風に触れてもらえるなんてチャンスめったにないから、逆にありがたかったもの」
カスミ様のその言葉ズキッと胸が痛んだ。
でも!今日こそは、心穏やかに無事バイトをやり終えてやるんだから!
「ユミ様、はいあーん」
お皿から、サンドイッチをひとつ取ったあたしは、あーんをしてくれてるお客様・ユミ様の口にそれを入れる。
あたしがニコッと笑うと、ユミ様は頬を少し赤くした。
あたしには理解しがたい、“店長推奨イケメンの給仕”も上手くいって舞い上がりそうになる。
よし!今日のあたしは大丈夫!!
自信を持ったあたしは、今度はユミ様の向かいに座るカスミ様にもあーんを……
「ねぇ、ハルくーんこっち来てぇ~」
隣のテーブルから聞こえてきたその言葉で、あたしの意識は一瞬飛んだ。
「あ、あの……モ、モカくん……?」
「……えっ?はっ!?あ────っ!?も、も、も、申し訳ございませんっ!!」
気付けばあたしは手に持ってたサンドイッチをカスミ様の口ではなく鼻に押し付けていた。
あたしが真っ青になって立ち尽くしていると、晴がおしぼりを持ってきて、卵が付いたカスミ様の鼻を拭いてくれた。
パソコンルームで晴とあの彼女のことを見てから、バイトで失敗ばかりを重ねていたあたし。
こんなんじゃダメ。
しっかりしなきゃ。
ひたすら謝るあたしに、カスミ様が優しく声を掛けてくれる。
「気にしないで、モカくん!ハルくんにあんな風に触れてもらえるなんてチャンスめったにないから、逆にありがたかったもの」
カスミ様のその言葉ズキッと胸が痛んだ。